宇宙飛行士候補生・アスキャンが、砂漠70キロを踏破するサバイバル訓練の最終日。
にも関わらず、六太は高熱にうなされ、ダウンしてしまっていた。
一人でもリタイアすれば、仲間全員がリタイアしたことと同じ。
E班全員がリタイアするか、それとも今日中のゴールを目指して進むか、六太は判断を迫られていた。
しかしこの日のリーダーは、未来が見えるアマンティ。
彼女にはわかっていた、六太が続けるということを。
「南波の荷物は、俺が全部持つよ。当然だ」
六太の具合が悪くなったのは自分のせいと思っていた新田は、出発の時、六太のリュックを持ち上げ、一人で背負おうとしていた。
しかしケンジもせりかも、仲間全員、六太の荷物を持ち、サポートする気満々。
仲間の優しさに救われ、六太は思う。
「最下位でもなんでもいいから絶対……ゴールまで歩いてやる。1位と最下位の差なんて――大したことねーんだよ」
辛い道中だったが、ようやくゴールが見えてきた。
「着いた……これでようやく次の訓練に――ん?」
六太たちの視線の先に、上空からパラシュートの付いた物体が落ちてくる。
やがて車道脇の乾いた大地にドシュッと落ちる――と、パラシュートの先についていた物体、留め金がバカッと外れ、ザザッとタイヤのようなもの(キャンサット)があたりを走行しはじめた。
それはサバイバル訓練をトップでゴールしたA班のもの。
カムバックコンペティションに参戦するため、早々に研究している真っ最中だったのだ。
カムバックコンペティションとは、昔から開催されている、宇宙好きの学生たちを中心とし